2021年9月3日
昨日は、南アルプスだったので、今日は、北アルプスのこと。
山歩きをはじめて4,5年経った頃、上高地の河童橋を渡ったところに建物があり、入口に、日本山岳会の文字。聴いてみると、日本山岳会の会員向けの宿泊施設とのことだった。で、日本山岳会に入会しよう、と決心。入会するには、すでに会員になっている人の推薦が必要という。それで、たまたま山で会ったことのある男性が、会員で、頼んでみた。これまで、どんな山に登ったか、どんな季節の山行だったかなどのメモをつけて、お願いし、半年くらいかけて、ようやく日本山岳会会員の資格がとれた。推薦してくれたその男性は、あとでわかったのだが、ヨーロッパの山々、特に岸壁登りの体験もある、ほんもののクライマーだった。
上高地の山岳会の建物は、改築したばかりだった。名誉会員の皇太子さんの結婚式が決まっていて、山好きの皇太子が、新婚旅行で泊まる、という話があり、おふたりの部屋、様式トイレなどが準備されたのだ。結果は、残念ながら、おふたりは、上高地の帝国ホテルに泊まった。
そういう事情で、新装なった日本山岳会の上高地小屋(通称)を、3年間ほど利用させていただいた。たしか、一泊2000円くらいだった。
北アルプスの穂高、槍が岳など、ここをベースになんども往復した。土日は、利用者が多いけれど、それ以外は、ほとんど空いていた。島々の高齢者夫妻が、小屋番をしていて、結構仲良かった。小屋は、上高地と同じ時期、5月の連休からたしか秋の季節まで開いていた。朝は、明神池まで往復の散歩、夕方は、近くの上高地温泉へ、といういい時間を過ごした。贅沢な日々だった。
その頃から、梓川の反対側の霞沢岳が気になっていた。地図には、出ているものの、あまり注目されていない山。頂上から一気に下っている八右衛門沢をおりてみたい、という欲望。その後、いろいろと調べることになった。何人かの先人が、達成していることもわかった。遭難者もいた。
四年後、徳本峠から、六百山、霞沢岳から、八右衛門沢を、二人の男性登山家と共に下ることに成功。落石の多い、怖い沢くだり、だった。この日の夜の宿泊は、上高地帝国ホテル。幸せな夜だった。
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