2019年9月30日月曜日

読書の秋、食欲の秋

 昨日、久しぶりに堀切の古本屋へ行った。三か月ぶりだった。工事中で、聞くと「前の店はつぶれたよ」、とのこと。また、本屋が一軒、なくなった。たしか、脱サラの男性が、オーナだった。
 読書の秋、なのに、「本」を読んでいる人を、あまり目撃しない。電車の中、バスの中、ほとんどみんなが見ているのは、スマホ。スマホで、読んでいるのかもしれないけれど、とにかく、99パーセントがスマホを覗いている。それも、結構、真剣な顔つきで覗いている。ランドルセルの子どもだって、スマホだ。読書の秋、などは、もう死語になってしまったようだ。本を買いたければ、東京駅前の丸善へ、行くしかない。
 食欲の秋、やっぱり、秋は、秋刀魚です。
 「あはれ秋風よ、・・・・さんま さんま さんま苦いか、塩っぱいか」(佐藤春夫)
 たしか、新宮の速玉神社に、佐藤春夫の家、というのがあって、そこで、このさんまのうたがあった。
 その秋刀魚、ここ数年、不漁なんだそうだ。
 紀伊あたりでは、正月に秋刀魚の丸干しを食べるのが、習慣になっており、正月の熊野古道歩きでは、民家の軒に、秋刀魚が干してあるのを、よく見かける。熊野灘で捕れる秋刀魚が正月のご馳走なのだ。毎年のように、この秋刀魚の丸干しを、買っていた。新宮駅前の魚屋「辻本大二魚店」で。、一昨年だったか、新宮へ行った際に店に立ち寄った。と、秋刀魚が熊野灘に来なくなった、まったく捕れない。それで、九州から取り寄せている、とのことだった。秋、東北の松島あたりで、しっかり脂がのった秋刀魚、懸命に泳いで年末に、熊野灘に着くころには、しっかりシェイプアップした、身が引き締まった秋刀魚になっており、これを捕って。3日ほど海からの風にあて、正月に食べる、のだった。
 明日から、消費税が上がるとかで、どうなることやら。ひとり住まいなので、ま、なんとかなるさ、と。ところで、牛丼の吉野家、松屋、すき家は、値上がりするのだろうか。
                              

  

2019年9月27日金曜日

秋本番、神明町界隈

 朝のチャリ散(チャリに乗って、散歩、毎朝5時発、約一時間)で、中川土手を走ると草むらから秋の虫の音が聞こえてくる。松虫か、鈴虫か、ごちゃまぜになって聞こえてくる。まさに雑音。たしか万葉集には、こおろぎが出ていた。昔は、もっときれいに鳴いたのだろう。
 歩き3PO(散歩、毎朝約50分、神明遊歩道を歩く)で、数少ない、頑張っている農家の間を歩くと、曼珠沙華(彼岸花)の黄色、白、赤の花がいま満開だ。鶏頭、コスモスそれに、百日草も咲いている。あんなに、賑やかに鳴いていた蝉が、いつの間にかびたっと鳴きやんだ。ここにも、秋の虫の声。こちらは、ソロで、リーン、リーン、松虫か。
 早朝は、半袖では肌寒い。そういえば、北海道では、初冠雪とか。昔の人は、野分(台風)の季節が過ぎると、秋本番。季節の移ろいには、敏感だった。
 9月23日、秋分の日、お彼岸で、墓参りに行った。帰りに、おはぎを買ってきた。なんで、おはぎ、か、調べてみたら、はぎ(萩)の実を粉にして、あわと混ぜて餅にしたのが、おはぎの由来とか。桜は、南から、はぎは北から咲くということも知った。
 「暑さ、寒さも彼岸まで」、というが、本当に、その通り。毎日、毎日、暑くて、暑くての日々だった、だが、汗をかかなくなった。そろそろ衣替えをしなくては。
 巷では、10月から消費税が上がるというので、買いだめする人たちが。テッシペーパが入った袋を両手に、コミュニテイバス(ミニバス)に乗り込んでくるお年寄りも多い。
大荷物の乗客が多い。みんな買いだめしてるのかな。買いだめしたって、結局は、ほんの一時の気休め。いやいや庶民のせめてもの、防衛です。抵抗です。











2019年9月25日水曜日

路線バスと都電、乗り放題

 昨日は、浅草でご詠歌の練習日。月2~3回、午前10時から12時までで、もう10年間くらい参加している。参加者は、10名ほどで、半数が女性、受講料1000円。
 この日は、お彼岸にとなえるご詠歌、それに西国巡礼に行く人がいたことから、西国の寺のご詠歌をいくつか唱えた。先生は、銚子のお寺の住職さん、40歳代の、なかなかの美声の持ち主だ。この日のために、銚子から早起きして、車でやってくる。ところで、先日の、台風15号の影響、どうでしたか、と訊くと、銚子はほぼ無事でした、とのこと。
 終了後、都バスに乗った。池袋行きで、大関横丁で下車。明治通りを渡り、都電の停留所へ。始発で、ここからは、乗客10名ほどが乗る。と、乗ったことのない車輛の電車が入ってきた。
 都電の車体は、ここ2~3年、いろいろ工夫がみられ、車体の種類がいろいろだ。車体全体が、広告になっていて、私立高校や大学の学生募集、信用金庫の広告などなど。お花見時は、まさに「さくらトラム」号になる。
 内部は、ほとんどが横一列に両側に席があり、向き合っているもの。が、この日の電車は、ひとり座りの座席が、両側にそれぞれ一列に並んだタイプで、乗客は、前席の客の背中を見るというもの。以前から、あるのは知っていたが、乗り合わせるのは、はじめて。
「しめた」、さっそく乗った。いつもなら、町屋で下車して、千代田線に乗り換えて、綾瀬まで行くというルートだが、せっかく新タイプに乗ったのだから、と王子駅まで行くことにした。
 王子駅で下車。ちなみに都電がJR線の駅とつながっているのは、ここ王子駅と大塚駅だけ。駅前の肉屋で、しゅうまいを買った(340円)。ここの店の店番は、90歳のおばあさん。「まいど」と、大きな声で叫びながら、しゅうまいを袋に入れてくれる。月1~2回は、購入している。客から「お元気ね」と、声がかかると、息子らしい男性が「ありがとうございます」、と。名物おばあさんだ。
 道路を渡ったところに、路線バスの停留所がある。ここから西新井行きのバスに乗る。
池袋と西新井間を走る路線バスで、ここから西新井までは、約30分。以外と近い。昼間の時間でも、結構混んでいる。
 荒川を江北橋で渡り、狭い道ぎりぎりに走り、西新井大師前を通り、西新井駅に。ここからは、足立区のコミュニティバスがいくつも出ている。綾瀬駅行きに乗る。結構、混んでいる。ほぼ全員がシルバーバス。綾瀬駅に着いたのが、3時20分。いつもの東武バスで、神明町へ。浅草を出てから、約4時間で帰着。
 この日乗ったのは、浅草(都バス)~大関横丁・三ノ輪(都電)~王子駅(都バス)~
西新井駅(コミュニテイバス)~綾瀬駅(東武バス)~神明町。全線シルバーバス。

2019年9月23日月曜日

敬老の日に思う

敬老の日の新聞に、こんな数字が載っていた。
    高齢者70歳以上、2,715人
       75歳以上、1,848人(全人口比7人に1人)
今回の組閣で、経済財政大臣になった方が、経済財政諮問会議というのを立ち上げた。なにをする会議かというと、老後の蓄えが足りない高齢者は、もっと働け、というもの。
人生100歳時代、生きていくには2000万円が必要だ、なんてことが、選挙前にいわれ、話題になった。政府の年金が不足していて、支給が困難で、そのつけを高齢者自身に
もっと働いてもらおう、という魂胆なのだ。
ないものは出せない、というわけで、この10月から消費税があげられる。といっても、そう簡単に需要が伸びて、税収がアップするとは、おもえない。
カード決済とか、ペイペイとか、買物を沢山したり、外食をすると「得をする」らしいが、政府が期待しているほど、国民はゼニを使うかな。
今日び、人々は、要るモノは、ほぼ持っており、買いたいもの、欲しいもの、あまりないんじゃないか。外食といっても、立ぞば、ラーメンなど、「ちょい喰い」ですましている
隠居にとっては、あまり関係ない仕組みだ。ましてや、メニューをを見ながら、注文するような高級レストランなど、めったに行ったことがない。
だからカード決済なんか、したことがない。カードは、東日本鉄道のスイカ、東京都発行のシルバーバスだけ。これで日々の行動には、充分。
勤めているわけではないので、外出となると、電車もバスも空いている時間帯だ。若者や子どもたちの姿はない。ほぼ全員が、高齢者。そういう自分も後期高齢者。
女性は、お友だちといっしょが多いが、男性の高齢者のほとんどが、単独、ひとり歩きが
多い。奥さんと一緒もいるにはいるが、この場合、ほぼ奥さんの方が元気で、旦那は「老いて奥さんに従え」ってパターン。
トシとってまで、働きたくない、か。でも区役所やスーパーなどの自転車整理の係りは、ほぼ100パーセント高齢者だ。うちの前のマンション、掃除係りのおじさまは、一時間もかけて通ってくるとのこと。元どこそこの会社役員だったとのこと、訊かないのに、教えてくれた。

2019年9月21日土曜日

豊かな国の大災害ー停電、断水の千葉県

台風が直撃してから10日間が経った。なのに状況があまり進展せず、毎日、毎日、テレビで現地の様子が放映されている。
公民館で10時から飲料水を配っている、入れ物を持って受け取りに来て下さい、市役所で非常食を配っている、自衛隊が風呂を沸かしてくれており、石鹸、手ぬぐい持参で、3時から9時まで、などなど。房総半島の南の地域、君津、館山あたりで、人々はいまだ、電気なし、水なしの状態で日々を送っている。いまどき、電気なし、水なしでの生活は、ほぼ考えられないのだろう。それに、台風で屋根の瓦が吹き飛んだ家も多い。
その後の雨で、家の中が水浸しになっており、その様子も、毎日のようにテレビで写し出されている。当面しのぎとはいえ、ブルーシートは必需品だ。これも配布の対象になっており、市役所などで配布されている。が、屋根の上にあがって、ブルーシートをかけるには、業者、専門家でないと、できない。素人が屋根にあがって、落下して亡くなった人もいる。ブルーシートがあるのに、人出がなくて、屋根にかぶせることが出来ない、と嘆く人、と現地からの報道。
千葉県なんて、東京からほんの鼻の先、房総半島一周なんて、なんともやったことがある馴染みの地だ。そんなところで、多くの人たちが難儀しているなんて、と考えてしまう。
ずっと昔のことだが・・・・ アフリカで生活をしていた時期があった。そこでは「水」は、まさに貴重品。おんな、子どもたちが、1時間、2時間かけて、毎日、水はこびをしていた。町に住んでいたが、蛇口をひねっても、水が出てこない、当たり前のことだった。そんな習慣が身についていたから、帰国して、いちばんのの感動は、日本では水道の蛇口をひねると、「水」が出てくることだった。日本は、超便利な国なのだ。
しかし、その時の体験が忘れられず、今でも、わが家は、夜、寝る前に、台所の金盥(かなだらい)には、水をはっておくクセがついている。
ところで、今回びっくりしたことがある。スマホが使えなくなった、充電が出来ない、ということで、かなりの多くの人たちが途方にくれていた。こんなにも多くの人たちが、スマホ頼りの生活をしていたということ。スマホが使えなくなることが、こんなにもおおごとだとは、ついぞ気づかなかった。充電設備のあるところでは、行列ができていた。
そして、人々は、東電はけしからん、行政は、県は、国は、どうしてくれるんだ、と、災害のせいにしていた。なんと、あの県知事も、政府に支援をお願いした、と。
「くれない」が、流行っているようです。