2021年2月14日日曜日

自粛破りーその1 ちょい旅「御殿場線」

新聞を読みながら、テレビの天気予報を見ていたら、「今朝は、富士山がくきり見えます」、と予報士さん。都心からでも、こんなにきれいな富士山が見える。「そうか、富士山を見に行こう」、ということで、さっそく、出発。

10時15分、新宿駅着。祝日なので、と思いきや、意外と空いていた。祝日なので、特急の本数も多い。10時40分発の特急富士山3号の切符を買った。ホーム、駅員の方が多い。6両編成の6両めで、同乗者は、6名。途中、新百合ヶ丘、本厚木など、いくつかの駅に停車するものの、乗降なし。車内案内のアナウンスメントは、英語の他、中国語、韓国語もあり、インバウンドの利用が多かったことがわかる。春霞の奥に、丹沢山々が見える。

間もなく松田駅着。ここで乗り換えると小田原、湯元などへ行ける。御殿場線は、沼津から御殿場、松田から、東海道線の国府津駅までの60.2キロ。

富士山が、進行方向右側に見えはじめる。さすが、雄姿、圧倒される。箱根の足柄峠へ登った時に、この駅(足柄)で乗ったことがあったのを思い出した。小山駅を通過、とまたまた思い出したこと。今から60年以上前のこと。高校生だった頃のこと、友人に誘われて、ここ小山へ来たことがあった、その友人は、社会問題に取り組んでいて、この本、読みなよ、と、野麦峠の本を貸してくれた。生まれて初めて、社会問題に触れた、体験だった。小山駅の近くの繊維工場の寄宿舎で、女性社員(労働者)たちに面会。いろいろ聞き取り面接をした。彼女たちの多くは、東北出身者で、どんな内容の聞き取りをしたかは、覚えていないが、読んだばかりの野麦峠に出てくる岡谷の女工のことを考えていた。あんなこともあったっけ、と思いながら、小山を通過。車窓からの風景には、そんな建物は、なかった。

御殿場駅で下車。沼津行きの御殿場線は、30分後。で、駅舎の外に出てみると、ありました、でっかい富士山。よーく見ると、富士山は、全体が真っ白っていうわけじゃなく、裾野半分には、雪がついていない。茶褐色の枯草の平原だ。しばらく眺める。それほど寒くはない。閑散とした駅構内のコンビニで、おにぎり一個買った。これが、本日のひる飯。ここから沼津までは、30分ほど。五両編成で、乗客は、まばら。祝日といっても、国旗を出している家は、一軒もない。でも、富士山は、いつまでも、どこからでも、ずっと見えた。

20年ほど前、東海道を京から江戸へ向けての歩き旅をした際に、箱根を通らず、脇街道のこの道、つまり、御殿場線沿いに沼津から御殿場を通って、松田から、海側の街道を国府津まで歩いたことがあった。松田から国府津までは、ほとんど下り坂の道だった。

熱海に戻り、こだまで東京駅へ。これも、がら空きで、4名しか乗っていなかった。東京駅で新幹線構内の駅弁屋へ。いつもは、出発時の朝、必ず買う駅弁ー品川づくしといって、貝づくしの駅弁(1000円)、「あった!」、いつもは、午後になると完売でないのに、あったのだ。で、なぜか2個買ってしまった。とっても、愉快、うれしかった。今回のちょい旅で、最高うれしかったこと、品川づくし、駅弁を買えてこと。


                   

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