2020年5月4日月曜日

なつかしい駅弁


駅弁の本をみつけた。ほぼ全て古本屋にひきとってもらったのに、なぜか、残っていた。『駅勉掛紙の旅』というタイトルで、駅弁をくるんでいる、あの紙。集めている人がいるんですね。
 とにかくよく集めたもんだ。
 横浜のしゅうまい弁当、高崎のとり飯、横川駅の峠の釜めし、なつかしい。
 峠の釜めしは、あの瀬戸物の釜が、どうしても欲しいというご近所さんに頼まれて、何度も持ち帰ったことがあった。
碓氷峠を登る準備をするため(スイッチバック)に、停車する時間が15分くらいはあったので、その間にホームで、弁当を入れた箱を首にかけて、売りに来た。車窓から、からだを乗り出し、「ここだよ、買うよ」、と叫べながら、買ったもんだ。
 今は、電車が早くなり、駅での停車時間がなく、それに窓があかない。しばらくは、車内で販売していたが、それもなくなった。電車に乗って、駅弁をたべながら、車窓からの景色を楽しむなんていう客は、いない。寝ているか、スマホをいじっているか、列車は、単に移動の手段でしかない。ああ、つまんないご時世になったもんだ。
 今日は、連休の真っ只中、去年の今頃は、新幹線も、飛行機も混雑していた。コロナが終息し(?)たら、人々は、どんな旅をするんだろうか。
 駅弁たべながらの「旅」が、なつかしい。

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