2023年4月22日土曜日

乗り鉄で 渡良瀬を往く 春の旅

春の旅、の前に、気掛かりなスーダンの現状。政府軍と反政府軍が3日間の停戦に合意、とニュース。ラマダン(断食月)明けで、兵士たちが家族に会うため、との理由での停戦。でも、これまでも2度停戦合意があったけれど、守られなかった、ということで、国連なども、半信半疑らしい。首都カルツームが、争いの中心なので、人口も多く、外国人も多く住んでいる。日本は、大使館もあるし、60人邦人の出国のためということで、自衛隊の飛行機が昨日(21日)、ジプチへ出発。ジプチ、なーんで、と調べたら、紅海ースエズ運河の出口に位置する小さな国で、独立したのは、つい最近。人口90万というから、それでも国かよ、という国で、スエズ運河を通る日本行きの船舶の警備を目的に、自衛隊の常駐基地がある、とのこと。その出先基地まで飛んで行ったということ。カルツーム赴任中の事務所で、秘書をしていたスーダン女性、彼女は、コプト教(エジプトのキリスト教)の信者だったのを思いだした。国連事務所が、イスラム教方式で休日が日曜日でないことに、不満を持っており、直訴されたことがあった。どうしているかな。

わたらせ、行くか、は、前の晩、JRの時刻表を眺めていた時だった。今年は、例年よりも暖かく、さくらも早めの開花で、「お花見特別列車」は、も6う終了したはず。明日は、いい天気との予報だし、行くか、「行くべきでしょう」、と決めた。6時の朝いちばんのバスで、綾瀬駅へ。北千住駅で、浅草始発の特急会津田島・日光行き、6時45分に乗車。前3両が会津田島行き、後ろ3両が日光行き。車内は、特に混んでおらず、連休前のらくちん列車。利根川を渡ると、田んぼの中を往く。ほとんど、水がはられており、田植え準備OK。春霞だが、遠くに日光連山が、ぼーと見える。8時すぎ、鹿沼あたりで、田んぼに白鷺が3羽いた。田んぼ(稲)もあるけれど、ここら辺は、麦畑が多い。まだ穂は青いけれど、しっかり実をつけているのがわかる。そういえば、讃岐うどん、粉はオーストラリアからの輸入なんだそうです。日本でも、しっかり収穫できるのに、と。(食糧自給?)。

9時15分、下今市駅着。ここで、会津方面と、日光行き、切り離される。数分で、東武日光駅に到着。下車したのは、しめて、20名ほど。外国人インバウンド客は、少ない。駅待合室が扉を取っ払われており、なんとなく広ーく感じられる。売店で、弁当を買った。おにぎり二個で500円。それでもいちばん安い。あとは、1500円以上。足尾行きバスは、9時35分なので、1時間以上も待たねばならない。小さめの2個おにぎりは、すぐに食べてしまい、やることもなく、JR日光駅へ行く。ゆっくり歩いても5分。駅舎は、なかなか立派で、皇族用なんだそうです。うす暗い待合室で、しばらく待つことに。と、見上げた天井に、つばめが入って行く、出てきた、が。今年はじめてのつばめだった。

9時35分、定刻通りバスがきた。コミュニティバスで10人乗り。日光市内の住民が、古川電工足尾銅山の病院へ行くために始められたバスで、日光市営のバス。観光客や、ましてやインバウンドさんたちは、乗らない。この日は、地元の方(男性)がひとり同乗。バスは、観光地では止、とまらず、いろは坂への道と分かれて左折し、古河電工工場跡を走る。長いトンネルを抜けると、芦尾エリア。右折してし、しばらく行くと、わたらせ渓谷鉄道の終点駅間藤に到着。ここで下車。バスは、このまま旧古河鉱山だったエリアを廻って、再び間藤駅の前を通り、足まだまだ方面へ。

間藤だけでなく、わたらせ渓谷鉄道の駅は、ほとんど無人駅。駅舎そのものは、歴史を感じられる、趣のある建物が多いが、倒れそうな旧舎もある。これらの駅の清掃など、会社の社員が行っている。地元のボランティアという駅もあるそうだが、なにしろ、もともと人口の少ない地域なので、これが、なかなか大変。間藤駅で駅舎、トイレなどの掃除をしていた社員さんから聞いた話。まだ若いお兄さん、鉄道会社に就職して、トイレ掃除、なんか、考えてしまった。10時58分、電車がきた。もう少しやってから、と彼。ホームで、箒を持ったまま、出発進行の敬礼をしてくれた。ところで、この電車、着いた時に下車した客は2名。山歩きの格好をした中年おじさんだった。そして、終点から乗った客は、乗り鉄ひとり。      

乗ったわたらせ渓谷鉄道、一両編成、ワンマン運転、でも、内部は、あのボックスシートでした。貸し切りで、花見や紅葉見物の観光客を乗せる、とっときの車輛だ。古いけれど、それがいいんです。トイレもついている。海抜640mの足尾駅では、1名乗車で、乗客は2名に。車窓の景色、いつきても、いいですね。木々のみどりが、若葉が、まぶしい。渡良瀬川の流れが、ほんとうに、水が透き通っている。沢入は。「そういり」、神戸は、「ごど」と読むんだそうです。こうべ、じゃないのが、なんとも、ねえ。こんな駅もあるんですね。

ワンマン車に、制服姿の駅員が乗ってきました。乗客8名に、切符を売って、次の仕事にとりかかります。わたらせ渓谷鉄道の関連グッズ、ロゴ入りのハンカチ、手ぬぐい、キイホルダなどを持って現れました。セールスマンに変身です。客たちは地元民らしく、ほとんど関心を示さず、気の毒になって、なんか買わなくては。「いつもご乗車、ありがとうございます」、えっ知っていたんだ。書類入れのホルダー、200円、を購入。で「頑張ってね」と励ましてしまった。実は、昨年赤字に陥り、クラウドファンディングを実施。わずかだったが、協力したことがあったので、「頑張ってね」。彼は、次の駅で降りて行った。見えなくなるまで、手を振ってくれていた。

渓谷は、車窓の右側から左側へ。がらすきなので、座席を左右行き来できる。山の上の方は、まだ春はじめなのに、ここら辺になると、春まっさかり、木々の緑も一段と濃くなり、大間々近くになると、藤の紫の花があちこちに目立つ。満開だ。そめいよしの、山さくら、山つつじ、圧倒されそうな春の山。

12時35分、相老駅着。浅草行きは13時8分。特急券入れて、2480円也。1時間30分で北千住駅に到着。東京の空も、まだ上天気だった。




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