韓国の鉄旅で、紅葉を愛でてきたので、それでは、わが日本国の「秋」を、と出かけた。いつも通り、なんとなく日光方面へ。東武線(今は、スカイツリーラインという)で
日光へ。なんども乗っているのに、気づかなかったこと。この路線には、トンネルがありません。着いた東武日光駅前の路線バス乗り場、行列が長ーく、整理係が3人もいた。中禅寺湖往きバス、座席に座れず、立ちんぼ客で満杯。立ったまんまで、あのいろは坂を往くのか。ほぼ全員、外国人観光客だ。秋晴れの、日光日和なのに、難儀な路線バス。
中禅寺湖方面は、あきらめて、わたらせ渓谷へ行ってみようと決めた。すぐ下のJR日光駅前からのコミュニテイバスで、足尾方面へ。道が狭いので、交通量は少ない。紅葉の盛りは、ちょい過ぎた感じ。茶色くなった葉っぱが、風で飛んでいる。
長いトンネルを出ると、景色は一変、秋景色。両サイドの山々も、秋模様、よろしい。
わたらせ渓谷の終点間藤駅でバス下車。観光バスが2台とまっており、無人駅の駅舎内、プラットホームで、電車を待っていた。30分ほど待って、列車到着。2両編成。旧足尾銅山の記念館あたり、平日なので人気(ひとけ)なし。一日一往復(大間々~間藤間)のトロッコ列車は、春の桜、秋の紅葉時に運転されていて、途中駅ですれ違った。間藤駅で乗車の団体さんたちは、20分ほど乗って下車。駅前には、バスが先回りして待っていた。
桜もいいけれど、渡良瀬川の清流を、赤、黄色の葉っぱが流れていく様子、たしかに今は、もう秋、です。
花のない しだれ桜の 秋わびしい
桐生駅が終点だけれども、途中の相老駅でおりて、太田からきた浅草行きに乗った。持参のおにぎりを食べながら、帰宅。 わたらせ渓谷鉄道ーわ鐡(90分・1050円)
奥多摩湖・山梨小菅村 10月31日
せっかく行った日光が、なんとなくいまひとつ、消化不良の紅葉見物だったので、それでは西へ、と都内西のはずれ奥多摩湖へ。東京、東のはずれ神明町からは、まさに東京横断、千代田線、中央線、奥多摩線を乗り継ぎ、3時間がかりで奥多摩駅(氷川駅)到着。
青梅から二両編成の電車には、座れない人もいたほどの満員状態。中高年登山愛好家の人
たち。どちらかというと、オンナが多い。彼女たちのいでたちがなかなか。登山靴、上下登山着、色とりどりのブレーカー、安くないブランドもの、カネがかかっている。日帰りのはずなのに、なんであんなに大荷物なのか。
駅前で待っていた路線バス数台が、発車。駅員が、乗らなかったんですか、と。これから行くところを決めようか、と言うと、「そうですか」。
駅にあったパンフレットを読んだりしていたら、バスが一台車庫から出てきた。行き先は、小菅の湯行き。乗りますか、と運転手。で、乗車。乗客ひとりで、発車。いい天気。
道路際の表示では、12℃、風なし。40分ほど奥多摩湖を見ながらのバス旅。運転手さんによると、紅葉の見ごろは、あと一週間だね、とのこと。それでも、山々は、充分「秋」風景。『ここから小菅村』の標識。運転手さん、「お客さん、もし、東京のシルバーパスならば、この先は使えませんよ」。そっか、ここで降りるわけにはいかないな、と終点まで行くことにした。ところが、です。山梨県に入ったとたん、景色は一変、それは、それは、素晴らしい紅葉風景。赤は、真っ赤、黄色は、真っ黄色、農家の軒には、びっしりの吊るし柿、視界の周辺の山、秋一色。運転手さんも、ここは、いいね、きれいだね、と。山梨県の小菅村、ここの温泉には、塩山から歩き、大菩薩峠に登った時、下山し、入ったことがある。終点なので下車。時計を見たらまだ12時前。塩山行きのバスも、奥多摩駅へのバスも、2時すぎなので、温泉で時間をつぶすのも、とこのバスで戻ることにした。「温泉にきたんじゃないんですか」、という運転手さんのバスで、帰りも乗客ひとりで発車。途中の奥多摩湖バス停で3人乗車、1時すぎには、始発、終点の奥多摩湖駅着。帰りの電車は、青梅、立川までは、がらすき。さすが中央線、立川駅からは満杯だった。シルバーパスが使えなかったが、小菅村、紅葉、よかった。
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