新聞を広げたら、まる一面刷りで、寅さんのビデオ広告があった。そっか、50本もあったんだ、ということは、50本全部を見た、ことになる。東銀座の東劇で、「寅さんシリーズ一挙上映」、というのを見るために、4か月通った。広ーい劇場、同じ席に、同じ人(寅さんフアン)が、今日も、座っていたっけ。ということで、柴又あたり、行ってみるか。
特段、これという目的もなく、ただなんとなく、柴又へ。
柴又は、金町駅から2つめ。金町は、綾瀬駅から2つめで、路線は、常磐線なのだが、乗り入れで、地下鉄千代田線駅。金町駅改札をいったん出て、100mほど歩くと、京成金町駅だ。スイカOK。高砂行きの電車が、1時間に3本出ている。11時頃だったが、柴又へ行くという高齢者グループと、母娘連れひと組、それに単独行10名くらいか。乗客が少なくても、4両編成だ。
実は、この路線、京成金町線に乗るのは、はじめて。でも、柴又は、なんども行ったことがある。金町から柴又までの線路わきの道路、いつも歩いての柴又。距離にして、1.5キロ、電車なんかに乗る距離ではなく、帝釈天まで歩くのがいつものコースだった。道路の向こう側は、金町浄水場で、金町から柴又まで、ほぼ浄水場の壁だった。
乗客のほぼ全員が、柴又で下車。乗ってくる人はその半分くらい。次の駅が終点高砂駅。金町駅からなんと2.5キロで、乗っていた時間は、5~6分だった。京成金町線は、金町駅から高砂駅までで、たった2.5キロを数分で走るだけの路線。ところが、この金町線は、京成電鉄で最初に走った路線だそうで、1912年(大正元年)11月に開業。その前は、帝釈天人車軌道といわれ、人が客車を押して走った鉄道だったとの歴史がある。歴史あり、由緒ありの金町線です。
金町線も終わってしまい、どうするか、改札口で一瞬、考えていたら、成田空港行きの快速電車がやってきた。ま、いいか、とこれに乗車。上野駅からの快速、客は、まばら。現役時代は、愛用(?)していました。スカイライナーという特急がその後走りはじめ、空港への行き来に利用していた。東中山駅、京成船橋駅、そして、京成津田沼駅に着いた。と乗っていた客たちが、下車。で、なんとなく降りた。なるほど、ここから千葉方面へ行けるんだ、と。ホーム反対側、えっなんで。停車していた電車が、なんと、「松戸」行き、とある。ここから松戸まで、行く電車があるはずがない。停車中の松戸行きの運転手のところまで行き「これ、本当に松戸駅まで行きますか」、と聞いてしまった。運転手さん、几帳面に「松戸まで行きます」、との御返事。5両編成、これに乗った。
間もなく発車。京成津田沼ー松戸間、24駅、26.5キロを43分で走る新京成電鉄ということが判明。しかし、昼の電車の乗客は、それほどおらず、もったいないな、と。駅と駅の間隔が、2~3分というところも多い。しかし、駅周辺の駐輪所や駐車場は、いっぱいだったので、通勤客が多いに違いない。以前は、田畑だったところに、家が建ち、アパート、マンソンが出来、首都圏って、こうやって人口が増えているんだ、と思った。
乗り慣れた松戸駅に到着。改札を出て、駅周辺を眺めていたら、「八潮駅」行きのバスが入ってきた。あっ、これに乗ろう、シルバーパスは使えないけれど、と乗る。客3人。他の2人は、途中下車。あとは、運転手さんと2人、35分後に、つくばエクスプレス八潮駅着。隣りに待っていたように「綾瀬」行きのバス。ラッキー。これに乗る。客ひとり、15分後に神明町着。よかった、新京成電鉄、はじめてだった。