今朝のニュースで、ゴルバチョフさんの死亡が伝えられた。91際だった。
モスクワのクレムリンで、ゴルバチョフさんに会ったのは、1985年。それ以前に会ったブレジネフ書記長と比べると、この人、やり手だな、違う人種だというのが、直観。ブレジネフ書記長とは、1982年に、同じクレムリンで2時間ほどの会談だった。冒頭の30分間、事前にタイプされた原稿を抑揚なく読み上げる、というブレジネフ。一方通行の会談で、おきまりの内容だった。
ブレジネフ亡き後に登場のゴルバチョフ、どんな人だろうと同行者たちと話し会っていた。会談の部屋で、待っていたら、ニコニコしながら入ってきたゴルバチョフさん、10人ほどの来客者たちと、ひとりひとり握手。会談の前に、こちら側出席者の紹介があり、軍縮代表団の団長だったソルサフィンランド首相が、「フィンランドのクロススキー大会を完走し、人々からシス(ガッツ)と呼ばれている日本のタグチさん」、と紹介。と、ゴルバチョフさんは、「わが国にも、冬のスキーが出来るところがたくさんありますよ。そう、日本からならばウラジオストック、ぜひいらっして下さい。歓迎します」、と。
そのゴルバチョフ、ペーパーなしで、自ら主張する「グラチノチス」(情報公開)や、「ペレストロイカ」( 政治改革)について言及。東西冷戦の終結、核兵器削減の提案なども主張されていた。書記長になって、初めての外国からの代表団だったのが、われわれだったということを、後で知った。
そんなことを思い出しながら、本日の乗り旅へ。8月最後の日、8時すぎのバスで、綾瀬駅へ。ここで新小岩駅行きの路線バスに。片道25分なので、JRで秋葉原経由よりも早い。バスも、道路も、空いていた。曇り空。新小岩駅から千葉へ。ほとんど待たずに快速に乗れた。市川、船橋、津田沼、稲毛に停車。グリーン車つき。9時50分、千葉駅着。
同じホームから銚子行きのドン行が、10時17分発。4両で、前後がボックスシート車両だ。うれしい。勿論、ボックスシート車に。乗客は、申し訳ないほどで、6人。ガラガラです。なのに、冷房がガンガン利いていて、寒い。佐倉駅で、ゴロ曳トランクの客が下車。ここから成田空港へ行ける。
八街を過ぎた頃から、急に空が明るくなった。車窓には、茶畑が続く。落花生だけでなく、お茶も出来るということがわかった。あれっ 柿が色づいている、黄色くなっている。はずです、明日は、9月1日。田んぼでは、稲刈りのまっ最中。ぜーんぶ機械化で、働いているのは、1人か2人。各駅停車なので、ひとつづつ停まる。駅は、ほとんど無人駅。それに特急の通過待ちで、10分、15分、と待たされる。先日乗った東金線の乗換駅の成東駅。ここからは、見えないけれど、右側、田んぼの向こう側は、九十九里浜。風力発電の塔が並んで見える。
銚子駅着は、12時17分のはずだったが、10分ほど遅れた。なのに、目指す銚子電鉄の電車が、ホーム先端で待っていてくれた。今着いた、こちらの同じ電車からの客、20名ほどが、走った。
銚子電鉄。この日のお目当ては、銚子電鉄です。実は、昨日の夕刊(朝日)に『ローカル線物語 銚子電鉄』の記事があり、行ってみるか、になったのです。以前、犬吠埼灯台の近くのホテルに泊まった時、朝の散歩のついでに、この銚子電鉄に乗って、銚子駅を往復したことがあった。お目あての「ぬれ煎」は、まだ店が開いてなく、買えなかったけれど。
さて、この日の銚子電鉄、すでに乗っている客もおり、2両編成で、50~60人ほど。早くなく、ガッタン、ゴットン、文字通りの乗り心地。この音が、なんとも言えない。線路の両側は、ほぼやぶ、木や草が、しっかり生い茂っており、たまーに、民家がポツン、ポツン。地元の客といえば、ほんの2~3名が、乗り降りする。あっという間に終点駅。全長6.4キロ、9駅、乗車時間は、15分間。
終点駅で全員下車。改札を出ると、記念品を売る店。客のお目当ての、あのぬれ煎が、どーんと置いてあり、行列が出来る。みんな大量に購入。大きな袋いっぱいの人も。食べても音がしない、しめっぽいせん餅なんて、煎餅とはいわない、というコンセプトなので、勿論、買わない。少し色落ちした絵葉書を買う。15分ほどで、銚子行きの戻りの列車が出る。ほぼ半数ほどの客が乗る。この電車、乗車券は、往復で700円。15分で銚子駅に戻る。
銚子駅に戻ると、ホームには、電車が待っており、成田行きに乗る。四両で、これにもボックスシート車がついていた。ラッキー。客は、2人。右手遠くに鹿島灘の工業地帯、煙突が見える。これも普通列車なので、各駅に停車。乗る人、降りる人、ほとんどなし。最後部に車掌はいるが、ほとんどアナウンスなし。停車する駅ホーム、駅名を書いた看板が古くなっていて、ペンキがはがれ、読み取れないほど。JRも貧乏なんだ、と。田んぼの中を線路は走る。秋ですね、収穫の秋。本日、3つめのトンネル。千葉県は、平らなんですね。
2時すぎ成田駅着。余裕なく、向かい側のホームの我孫子行き電車にとび乗る。我孫子は、成田線の続きなのだ。もうボックスシートはない。空港からきたらしい大きな荷物のインド系の男性2人と、日本人高齢男性1人。途中で下車。30分ほどで我孫子着。
上野行きの常磐線に乗り、松戸で千代田線に乗り換え、綾瀬駅着。改札口で、スイカを通すと、396円、だった。朝、新小岩駅でスイカを通し、その後、どこの駅でも、改札から出なかったので、新小岩~綾瀬間の乗車、となったわけ。銚子鉄道の700円を除き、約6時間乗車のJR料金が、396円、だったということです。なんとなく、得したな。
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